なお♪
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結局,こどもの実行機能を効果的に伸ばすために心掛けてあげたいことは・・・

ほっほい!
こんにちは,なお♪です。
毎日の育児に家事に,それにお仕事していらっしゃる方も,お疲れさまです♪

 

運動会が終わったとか,修学旅行へ行ったとか,中間テストが返ってきたとか,診察室でこどもたちが忙しい学校生活のできごとを報告してくれることが多い季節です。毎日ちょっとずついろいろなことを経験したり乗り越えたりしているんだなぁ…と嬉しくなりながら聞かせてもらっています。

 

fmjではここ数回,「こどもの実行機能」に関するDiamondさんの論文をもとに記事を書いてきました。

今回は,これまで

  1. コンピュータを使ったトレーニング
  2. 身体を使った活動
  3. 学校のカリキュラム

と見てきたまとめをしたいと思います。

 

ゲームなどコンピュータを使ったトレーニングでは,ワーキングメモリなど実行機能の一部を伸ばすことができるという報告はあるけれど,たとえば抑制(自分の感情や行動をコントロールする力)などの機能を伸ばすというデータはみられないし,就学前の子どもにコンピュータゲームによるトレーニングが有効だったというデータもこれまでのところ出ていません。

運動や格闘技は,実行機能を幅広く向上させるようだという研究結果が出ています。(伝統的)格闘技はただ身体を動かすだけでなくパーソナリティの発達も促してくれるので一般的な運動よりも効果が高そうですが,就学前よりは8-12歳くらいの年齢のほうが成果がみられやすいようです。

モンテッソーリ教育など学校や幼稚園などのクラスで行われるカリキュラムでも,工夫された指導(たとえば幼い子に長時間の着席を求めないことなどで教室内のストレスを軽減し,喜びやプライドや自信を増やしたり社会的結びつきを育んだりできる)によって就学前からこどもたちの実行機能を高めることが可能だという報告が出ています。

 

どんな方法をとるにしても共通しているのは,もともと実行機能が低い子(ワーキングメモリが低い子,ADHDと診断された子,経済的ハンディキャップのある子,女児より男児)ほどトレーニングの結果大きく改善がみられるということ。

そしてトレーニングのプログラムを行うときに大事なことは,こどもたちの興味を大切にして喜びや自信を与えること,こどもたちのストレスを取り除く努力をして穏やかで健全な反応を高めてあげること,その場に受け入れられている・居場所がある感覚を与えること, 身体をしっかり動かすこと,課題の難易度や負荷を徐々に上げながらトレーニングを繰り返し続けていくことだそうです。

 

こうして眺めてみると,「実行機能を伸ばさなきゃ!」「成績を上げるわよ!」とおとなが狭いところにとらわれず,こどものこころの発達に幅広く目を向けてあげることが結果的にいちばん有効なのかもしれませんね。

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児童精神科の勤務医をしています。児童思春期の心の悩み,発達障害支援,特別じゃない特別支援教育,育児支援,ワークライフバランスに興味があります。夫と小学生の息子との3人暮らしのなかで,私自身も母親としてあれこれ悩みながら日々育児に奮闘中です。子育ての負担やストレスはできるだけ軽くしたいし,せっかくならこどもの育ちを楽しみたいし,でもこどもの心はしっかりたくましく育てたい…と欲張りな願望をもっています。こちらでは,子育てが少しでも楽になるような考えかたやコミュニケーションのとりかたについて,迷ったり気付いたりしたことを中心にあれこれ書いていきたいと思います。

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