いっき
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しゅんたのかみひこうき《後編》

なつやすみ企画(きかく)しゅんたシリーズ 《しゅんたのかみひこうき》・後編(こうへん)

ぜんかいの あらすじ

 しゅんたは かみひこうきのすきな しょうがくせい。
 おりかたの ほん も もっているけど、おととい、おとうさん・おかあさんのパソコン(ぱそこん)を かりて、インターネット(いんたあねっと)で あたらしいおりかたを しらべていました。

その きにいったサイト(さいと)のことを、おとうさんに はなすと、おとうさんは、
「あの『ひこうきだいすき』のページ(ぺえじ)をつくってるひとは、おとうさんの しりあいなんだ。
 おなじ ごちょうないにすんでいるから、 あいにいくことができるけど、どうする?」

 ということを いってくれました。
 もちろん、しゅんたは、
「あいにいってみたい」
 と、おもいました。
 そして、きょう。しゅんたとおとうさんは、そのいえにやってきました。
 さあ、あの ひこうきのサイト(さいと)をつくっていたのは、どんなひとなんでしょう?

▼ ここから おはなし ▼

「やあ、いらっしゃい、たかみねさん。きみが しゅんたくんだね。いらっしゃい」
 しゅんたとおとうさんが げんかんにはいると、しかくいかおのおじさんが にこにこしながら でむかえてくれました。

 しかくいかおが、おとうさんよりも すこし よこはばがひろいです。としも すこし、おとうさんよりもうえかもしれません。でも、「おじいさん」ではありません。

 しゅんたは、
「こんにちは」
 と、あいさつをしてから、いえのなかを みわたします。まだよくしらないおとなと はなすのは きんちょうしましたが、おとうさんのうしろなので、いちおう へいきでした。
 
 
 
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(おもったより、ふつうのいえなんだな……)
 と、しゅんたは おもいました。
 すくなくとも、いえぢゅうの てんじょうから いとで かみひこうきが ぶらさがっていたりは しないし、かべぜんたいに ガラスケース(がらすけえす)にはいった かみひこうきが かざってあったりもしません。

 げんかんには げたばこがあり、おくに つづく ろうかのかべには、りょうがわにドア(どあ)がみえます。おくにみえる かいだんの き の いろのかんじは、おしょうがつにいく おじいちゃんおばあちゃんの うちとおなじくらいの むかしのいえのかんじがしました。
「あ、どうぞこちらへ」
 おじさんが、へやの ひとつにふたりを あんないしました。

「へえ」
 ひとのうちの へやをみるのは なんだかドキドキ(どきどき)しました。でも、へやのなかにも、ひこうきが やまもりということはなく、ちいさなテーブル(てえぶる)とパソコン(ぱそこん)、ほんだなが あるくらいでした。

 おじさんは、しゅんたとおとうさんに ざぶとんをすすめてから、おしいれのほうに あるいていき、なかから いくつかのかさなった ケース(けえす)をだしてきました。

「あっ、これ『しかくひこうき』だ! こっちは『フライングイーグル(ふらいんぐいーぐる)』!」
 しゅんたが いえのパソコン(ぱそこん)からみていた しゃしんのひこうきが いくつもでてきました。どれも、おりめがピシッ(ぴしっ)と かどにあつまっていて、いかにも めいじんのおった かみひこうきなのだということが わかります。
 
 しゅんたも、おるときはていねいに おっているつもりですが、はねがたるんだり、おりせんが まがっていたりしたんだな ということが、おじさんのだした たからもののような ひこうきをみると わかります。
 
「いま、おったまま とってあるひこうきは、これだけでね。あんまり いえぢゅうに ひろげると、つまが こまったかおを するからね」
 と、おじさんがいいました。
「がっかりしたかい?」
「いえ! あ、あのインターネット(いんたあねっと)のページ(ぺえじ)も、このへやでつくっているんですか?」
 しゅんたは ひとつ、おじさんにきいてみました。
 むねがどきどきしています。

「うん、そうだよ。あたらしいひこうきをかんがえるときは、いろいろな おりかたのアイデア(あいであ)を、じっけんして けんきゅうして、そのあと なんどもじっさいにとばしてみるんだ。
 それで よくできたものは、じぶんでおぼえておくためにも、つくりかたをていねいにかいて、インターネット(いんたあねっと)に おいているんだ。
 このパソコン(ぱそこん)でね」
 そういって、おじさんは つくえのうえのパソコン(ぱそこん)をゆびさした。

(へええ。おとうさんやおかあさんが、いつもつかっているパソコン(ぱそこん)と ちがいないや。これで、あのきれいでくわしいページ(ぺえじ)が、つくれちゃうのか)
 しゅんたは、すこしふしぎなかんじがしました。

「これが、いまいちばん きにいっているひこうきだよ。これも、あとでサイト(さいと)にのせておくね」
 おじさんは はこのひとつを あけながらいいました。
 はなす おじさんのたのしそうなようすも あわさって、そのしんがたひこうきは、とてもとくべつに みえました。



「あっ、ほんとうに、あのひこうきのおりかたのページが、サイト(さいと)にふえてる!」
 つぎのひ。しゅんたが、またおとなのパソコン(ぱそこん)をかりて、『ひこうきだいすき』をみていると、あたらしいリンク(りんく)がふえていました。
 
 おりかたのせつめいの しゃしんでは、きのう しゅんたたちのまえで うつしていたしゃしんも、つかわれていました。
「ふしぎだなあ。こんなひこうきを かんがえられるひとが、ほんとうにいて、こういうサイト(さいと)を、ふつうのひとが つくれるのか」
 きのうは、あのあとも、『2だん なかおりおり』のおりかたを じっさいにおしえてもらったり、まっすぐなおりめを つけるときには、じょうぎをつかって おることを おしえてもらったり、すごくたのしい じかんでした。
 
 
 
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 そんなことを しゅんたがかんがえていると、おとうさんが しゅんたのよこで いいました。
「おお、しゅんた。パソコン(ぱそこん)、まだみる? はたなかさんのページ(ぺえじ)、おもしろい?」
 しゅんたは、あれ? と、おもいました。
「おとうさん、あのひとは『ひこーじ』さんじゃないの?」
「……?
ああ、あのひと、ほんとうのなまえは、『はたなか』さん。
 〝ひこーじ〟というのは、『ひこうき おじさん』を みじかくちぢめてつくった、あのひとの あだななんだ。

 ネットをとおしたせかいも、ふつうのまちと おんなじで、うっかりしてひとに あぶないことをしたり、こっそり わるいことをしようと ちかづいてきたりするひとも いるから、にほんでは、ネット(ねっと)でかつやくするときには、あだな だけつかうひともおおいんだよ」
 また、おとうさんのはなしが ながくなってきました。
「まあ、はたなかさんは、けっこうゆうめいになってしまったから、ほんとうのなまえは わかっちゃうとおもうんだけどね」
「ふうん。あ、そうだ。おとうさん、かみ、ない? あと、じょうぎ!」
「ん? かみ? あるよ。どうして?」

 おとうさんが、しゅんたにかみを わたし、じょうぎをさがしながら ききました。
「この あたらしい かみひこうき、さっそくおってみる!」
「おっ、おお! そりゃいい」
 あたらしいことを はじめるのは、いつだってワクワク(わくわく)するので、だいすきです。
しゅんたは、おとうさんから じょうぎをうけとるとすぐ、おじさんの あたらしいひこうきを おりはじめました。

(おわり)

(きょうは おわり。らいしゅうに つづくよ)

大人の後書き

いっき(@ikkiTime)です。

『しゅんたのかみひこうき』いかがでしたでしょうか。
イラストは、前編に引き続き、Koi-fumiさん(@koi_okasira)が描いてくださっています。
 ⇒Koi-fumiさんのブログ『http://blog.livedoor.jp/koi_fumi/

というわけでこの記事中のcopyrightは、最終的には文章は私いっきに、絵についてはKoi-fumiさんに属しています。

登場人物についての話しを、少し。


しゅんたのお父さんの、やたら説明が長いところは、私自身のくせが物語にわりとのりうつっているところはありますが、しゅんたの方は、必ずしもうちの息子がモデルというわけではありません。

どちらかというと、「いつか、うちの子達がこれを本で読んだときに、心の中で 『よき友人』となってくれたらいいなあ」と思いながら、この物語をつづっている感覚があります。

がくどうっ子なところや、紙飛行機が好きなところは、共通項ですけどね。
そして、こんなお父さん(笑)

「ふつうにありえそうな生活の一幕」を描いていつつ、すこしだけ目新しいやりとりのおもしろさが生まれる。そんな少年と家族たちとして、頭の中にひろがっていってくれるなら、たのしみです。

来週からは、しゅんたのあたらしい物語をまた前後編でお届けしたいと思っています。

ではまた。

いっきでした。

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苦しい毎日を、もうひとふんばり。 いっき(@ikkiTime)です。 普段は 「イキブロ」というブログで、ライフハック系の記事を書いています。 恐い明日を、少し親しみやすく 今日をもう少しご機嫌に。 都内在住のサラリーマン。30代です。 2児(兄妹)の子育てに、共働きの妻とともに取り組んでいます。 理詰め派の上、日がな緊張感が高いので、生きづらさを感じる場面も多いです。 いわゆる「ふつう」のお父さんになれない場合でも、あれこれ工夫して、『 このお父さんでよかった!』と思ってもらええるアイデアを、シェアしていきたいと思っています。

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