蓮花
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産後の肥立ち

 

スタートから約2週間経ったFMJ。

その間に、すでに3人のFMJメンバーが、”産後の体調不良”というテーマで記事をアップしています。

これは子育てや家庭運営とは切っても切れない問題?

ということで、このテーマを漢方的にひも解いてみたいと思います。

 

さて、産後の体調不良はなぜ起こるのでしょうか?

原因は

  1. 妊娠中から血液を通じて胎児に栄養を与え続け、更に出産で大量に血液を失ったため。
  2. 血液を大量に失ったのでホルモンバランスを司る臓器に栄養を送ることができなくなったため。

 

症状とその原因

  • だるい。すぐ疲れる。
    → 血液=栄養。栄養が充分でない為に体力が低下したのです。
  • やる気が起きない。やる気はあるが体がついていかない。
    → 気力が充実していないとやる気は起きません。体力が低下している時は、気力も同様に低下するのです。
  • イライラする。わけもなく悲しくなる。
    → 感情のコントロールを司る臓器へも、血液による栄養補給ができていない状態だからです。

 

予防と対策

気力を補い、血液をつくる食事をしましょう。また、血液は水分を多く含むので、体の水分を保持する食べ物も有効です。

 

気力を補う食べ物

  • うるち米
  • 山芋
  • じゃがいも
  • 蜂蜜
  • 鶏肉
  • 牛肉
  • うなぎ

・・・・など

うるち米は「ご飯」として毎日常食しているものですが、胃腸の働きを助けてくれる効果があります。
芋類や栗は、今がおいしい旬の食材。
うるち米と合わせて炊き込みご飯なんて、秋ならではの薬膳メニューですね。

 

血液をつくる食べ物

  • にんじん
  • ほうれん草
  • ぶどう
  • ピーナッツ
  • 豚レバー

・・・・など

にんじんは、肝臓に働きかけて血液を作る力をサポートしてくれます。

ほうれん草やレバーは、鉄分を多く含むことで有名ですね。
ぶどうは、血液を作る作用の他に、胎動不安や浮腫みの解消にも効果があるそうなので、妊娠中にもぴったりですね。
干してあっても効果は同じなので、干しぶどうとナッツでおやつなんて、手軽でいいと思います。

 

水分を保持する食べ物

  • 白きくらげ
  • 松の実
  • 黒ごま
  • 牛乳(苦手な場合は豆乳にも似た効果があります)
  • 豚肉
  • すっぽん
  • 貝類

・・・・など

白きくらげのぷりぷり感は粘膜に水分を、松の実や黒ごまは油分を与えてくれます。
臓器の粘膜がしっかり潤っていれば、体の水分の一種である血液も、たっぷり作られるのです。
卵はうるおいを作るほかにも、血液を作り安胎効果もあるので、妊娠中にお勧め食材のひとつです。

 

産後の体力低下の予防策として、妊娠中からこうした食事を心がけられれば理想的です。

 

産後に丸鶏を20羽食べる?!

 

鶏肉は「気」を補ってくれる食材として中国では有名です。

薬膳の学校に通っていた時。 教えてくれた中医師(中医学で診察をするお医者様)が、仰いました。

「私の友達に、産後1ヶ月で丸鶏を20羽食べた人がいます」

(一同、驚愕)

「それはちょっと極端な例ですけどね」

(一同、少しホッとする)

「普通は10羽ちょっとです」

Σ(゚д゚lll)

丸鶏といえばクリスマスくらいしかお目にかからない日本。もはや何に驚いていいのかわからない、軟弱な学生たちでした。

 

まぁ、それほど鶏肉は有効、ということです。
ただ、そんなに鶏ばっかりしょっちゅう食べるのも、現実的ではありません。

 

 

そんな時はスープにしてみましょう。
鶏ガラじゃなくても、骨がついている手羽先や手羽元でじゅうぶんです。

弱火でとろとろ1時間ほど煮込めば、おいしいチキンスープができます。
鶏のダシは応用がきくので、毎日でも目先を変えて料理に使うことができます。

スープと鶏肉を別々の料理に使えば、更にバリエーションが増えますね。

 

「マドンナ・ヴェルデ」という小説をご存じでしょうか?
去年、ドラマ化されたので、ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。

その原作の中に「妊娠の20%は異常で流産する」などという、ショッキングなデータも紹介されています。
作者は現役の医師なので、説得力があります。そして主人公に、こんなことを語らせています。

 

「五体満足で生まれ落ちることが、どれほどの奇跡か」

 

お産は病気じゃない。それは事実です。
だからといって、妊婦が”20%のリスク”にさらされない、ということにはならない。
下手をすれば、母体が危険にさらされることもある。
そんな命がけの妊娠・出産という戦いから帰還したおかあさんを、周りの方は、たっぷり甘やかしてあげて、体を回復させてあげてください。

 

 

だってその次には、”育児”という戦いが控えているわけですから。

 

 

編集後記
中国ではよく丸鶏を食べますが、ローストチキンに使うような大きいものではなく、雛鳥くらいの小さなサイズが一般的です。
その程度のサイズなら”月に10羽ちょっと”も夢ではないかもしれません(笑)

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by

lotas

自分や家族の体調不良がきっかけで、漢方に興味を持ちました。 2008年に国際中医薬膳師試験に合格。 漢方薬だけ、薬膳料理だけ、ではなく、暮らしのすべてが養生につながります。 子育てする人も、される人も、しない人も。 みんなが元気になれる”暮らしのヒント”をお伝えしていきます。

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