蓮花
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本当は怖い「食欲の秋」

天高く、馬肥ゆる秋。蓮花です。

そもそも、どうして「食欲の秋」なんでしょうね?
漢方では、胃腸は湿気が嫌いな臓器とされています。
梅雨から夏の間、ずーっと湿気にさらされていた胃腸。
バテ気味になりつつも、それでも頑張って夏を乗り切った胃腸。
そして秋になって、空気はカラッと乾燥。
胃腸にとってはいちばんコンディションのいい季節なんですね。

しかも秋になると、おいしいものがあちこちで収穫されます。
調子のいい胃袋においしい食べ物。あぁ、食べるって幸せ!

‥という状態が「食欲の秋」と呼ばれる所以なのかもしれません。

 

で、「食欲の秋」がなぜ本当は怖いか、というと。
胃腸が活動するには、血液が必要です。
食事をしたら、胃腸に多くの血液が集まります。
「食べたものを消化すること」が、体内タスクの中での優先順位が高くなるからです。
その間、他のタスクにはちょっとお休みしていてもらいます。
「老廃物を回収してくる」とか「他の臓器に新鮮な酸素を届ける」‥などなど。
胃腸の緊急性の高いタスクを片付けたら、血液は他のタスクを処理するのです。

胃の中が空っぽになれば、ね。

「さぁ、これで胃袋消化タスクが片付いた」
「戻って筋肉の乳酸を回収に行かなくちゃ」
と、ほっと一息つく暇もなく‥
「げっっ‥また食べ物が入ってきた」
食べたものを消化する仕事は、他の何よりも優先されますから、血液は胃に留まり続けたまま、消化タスクを続行します。
そうしている間にも、血液がこなすべき他の仕事は発生し続けています。
すると、どうなるか。‥なんとなく想像がつくのではないでしょうか?

仕事や家事のタスクと同じです。
本来やらなければいけないタスクと、突発的でしかも重要なタスク。
その2つのバランスがとれてないと、タスク管理は破綻してしまいますよね。
ひとつの臓器にばかり集中して仕事をさせてしまうと、他の臓器の仕事が滞り、体の営みは破綻してしまうのです。

 

じゃあ、どうすればいいでしょう?
「食べ過ぎない」に越したことはないんですが、でももう食べちゃったよ!たんまり!!
恩師の中医師は「食後に少しだけ運動をするといい」と教えてくれました。
運動といっても散歩程度。それも10分かそこらでいいのです。
歩くことで足の筋肉に血液が戻ってきます。

なかなか終わらない胃での作業に取られてた血液を、
「こっちでも仕事あるから、何人か戻ってきて」
と、無理矢理引っ張ってくる筋肉部長。(‥部長ってw)
こうして意識的に、血液の分散を図るのです。
もちろん、激しい運動はダメですよ。
今度は胃の消化タスクが手薄になってしまいますから。

 

秋の夜長。早めに夕食を済ませたら、ほんの少し夜の散歩をしてみる。
‥なんてのもオツなものかもしれません。
あ、もちろん暖かい恰好をして、ね。

 

 

 

編集後記
中国の夕食のピークタイムは18時。19時半には大体の人が食べ終わります。
その後は外に出て、友達と語らったり、椅子を出して中国将棋をしたり。
「楽しむ時間」と食後の軽い運動を兼ねた行動をする人が目立ちます。

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by

lotas

自分や家族の体調不良がきっかけで、漢方に興味を持ちました。 2008年に国際中医薬膳師試験に合格。 漢方薬だけ、薬膳料理だけ、ではなく、暮らしのすべてが養生につながります。 子育てする人も、される人も、しない人も。 みんなが元気になれる”暮らしのヒント”をお伝えしていきます。

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