ナカシン
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子供の記憶を記録すること

もし、君と過ごせる時間があと三年しかないとしたら、パパはどんな気持ちになるだろう。
本当に寂しくてションボリするだろうし、それ以上に君の将来の事が心配でたまらなくなると思うんだ。

何故こんな事を言うかって?

君が産まれてからずっと書いていた君の成長メモを見返してたらね、パパの父さんのことを思い出したんだ。

パパの父さんはね、パパが小学校の一年生の時に病気で居なくなったんだ。

その時の事は良く覚えてる。

母さんの運転するバイクの後ろに乗って病院にお見舞いに行ったこと。
元気の無くなった父さんにバイバイって言って帰る時、もう会えなくなるって分かって沢山泣いたこと。

そして、最後のお別れの時のこと。

悲しい事だけじゃなく、楽しい思い出がもっとある筈なんだけど、思い出せないんだよね。
もしかしたら、悲しい記憶と一緒に忘れちゃったのかもしれない。

ん?何を言ってるか分からないって?

そうだよね。君にはまだ分からないよね。パパの独り言だから気にしなくていいよ。

さぁ、天気も良いしパパと一緒に散歩に行こう。
いつもみたいに、タコ公園に行って帰りにジュースを買おう。

■父の記憶

冒頭にも書いたとおり、父は私が六歳の時に他界しました。

原因は肝臓癌。身体の不調を訴え受診した時には末期の状態で、闘病生活は僅か三ヶ月でした。

父と過ごした六年間、もっと記憶が残っていても不思議ではないのですが、最後の数カ月の印象が強すぎるのか、その他は断片的な記憶が崩れたジグソーパズルのように散らばっているだけで、本当に思い出せません。

母が言うには、子煩悩な父親で、とても可愛がられていたとのこと。
両親の結婚後、11年目にしてやっと授かった子供だったから尚更だったのでしょう。

母からはそんな父の話を聞いていましたが、何故か自分の事として実感出来ませんでした。何しろ、覚えてないのですから。

そんなある日、タンスの引き出しにしまわれた父の遺品をゴソゴソと手にとって見ていた時、たまたま自分が産まれた年の手帳を開いてみたのです。一月の誕生日のページには

「命名 ○○ ○」

几帳面な綺麗な字で、私の名前が書いてありました。

その文字が目に入った瞬間、母から聞かさせてきた父と、自分の事を想っていた父の気持ちが一本に繋がり、ぐっと胸が詰まりました。

中学生になったばかりの頃だったと記憶しています。
気がつくとポロポロと涙をこぼしていました。

父がどんな気持ちでそのメモを書いていたか迄は読み取れませんが、その1ページ、一言のメモが残って無かったとしたら、父の想いを感じることはずっと出来なかったかもしれません。

■子供の記憶

冒頭でも書いた子供の成長記録ですが、私はEvernoteという、クラウドベースのメモソフトにその記録を残しています。

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最初は特に意識してなかったのですが、最近感じるのは、記憶を自分の脳に固定出来ない乳児〜幼児までの記憶を親が保存しておくことの大切さです。

現在、長男に関するメモが約800くらい、五ヶ月になる長女のメモが150くらい保存されています。

たとえ、一言だけのメモ、何気ない写真であっても、それを見ると、それがどの様な場面で、何を感じていたかをはっきりと思い出せるのです。

逆に言うと、そのような記録が無ければ、子供は当然の事ながら親でさえ、子供が日々成長して行く過程を忘れ去ってしまうのです。

■まとめ

これからも、引き続き子供の成長記録は出来だけ細かく取っていこうと思います。

それらの記憶は子供が成長し、大きくなるにつれ価値が出る宝物。子供が小さい時にしか作れない、親からのプレゼントだと思うからです。

 

編集後記

隔週木曜担当のナカシンです。

電子書籍マーケットのKindleストアがリリースされ、私もiOSのKindleアプリで何冊か購入して読んでみました。

その中でハマッてしまったのが下村 湖人の次郎物語(第1~5部)です。

ちなみに、すべて青空文庫からデータを持ってきているので、無料です。

幼い頃に里子に出された次郎の成長物語ですが、子どもの頃に読んだ時には理解できなかった親の心情などに共感したり、そうそう、子供の時ってこんな風に感じてたよね、と自分の幼い時のことを思い出してみたりと、時間が少しでも開くとiPhoneを取り出して貪るように読みました。

子育て真っ最中のパパ、ママには是非読んで欲しい本ですね。

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妻と4歳になる息子、2012年7月に産まれた娘の四人家族。 GTDをベースとしたタスク管理、フォトリーディング、NLPに興味あり。 子育ては毎日が試行錯誤。育児は育自を目指して頑張ってます。

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