蓮花
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春の養生・”気”を補い、血を養う

“気”を補い、血を養うというのは、食べ物によってエネルギーを補給し、血液を造りやすくするということです。

春はいろいろ動く季節です。体の中では、内から外、下から上、の動き。外の世界では、東の風が木々をはじめとした生き物を揺らします。それらが複合的に原因となって、体内の”気”の流れが妨げられて、眩暈や頭痛、目の痒みなどの身体症状、イライラなどの精神症状に現れます。

体の中で”気”の流れをコントロールする臓器のひとつに、肝臓があります。肝臓は血液を溜めておくところです。ここに血液がいっぱいないと、”気”の流れを整えるという仕事も疎かになってしまうのです。

そして血液は、食べたものから造られます。なので、胃腸がしっかり働いていないと、血液を造るという作業が疎かになります。胃腸をいい状態に保つ為に、”気”というエネルギーを補給することが必要なのです。

 

“気”を補う食べ物

米などの穀類、いも類、豆類、とうもろこしなど、炭水化物の多い食品や、ハチミツ、麦芽糖などの糖類が効果的です。

胃腸は、割と甘い味が好きですね。疲れた時に甘味が欲しくなるのは、体が”気”を求めてるんですね。黒糖、てんさい糖、きび砂糖、メープルシロップなどなど‥甘味料も、血糖値の上昇が緩やかなものを選ぶといいかもしれません。

 

血を養う食べ物

レバー、卵、小松菜・ニラなどの青菜、ブドウ、ピーナッツなど。薬膳でも、現代栄養学と同じように、鉄分の多い食品が血を造るとされています。

面白いのは「病んでいるところと同じものを食べて治す」という発想。これを「同物同治(どうぶつどうち)」と言います。肝臓を治すには、動物の肝臓であるレバーが良い、というわけです。

 

陰を補う食べ物

豆乳、牛乳、卵、貝類、肉類など。

“陰”というのは、水分を含む要素です。血液は液体、つまり水分でできています。なので、血液を造るためには、水分は欠かせない要素なのです。

 

酸味について

春の爽やかな陽気には、レモンや酢などのさっぱりした味が合いますね。でも、あんまりたくさん酸味を摂り過ぎてしまうと、春はちょっとマズいのです。

漢方では、酸っぱい味は体を引き締め、毛穴が閉じるとされています。何度も言いますが、春は「内から外」のエネルギーが生じます。毛穴が閉じてしまっては、「内から外」の動きによって老廃物を排出できなくなってしまうのです。

毎日毎食、必ず酢の物を食べる‥ように極端なことをしなければ、大丈夫だとは思いますが。「春は酸味をちょっぴり控えめに」と、覚えていて下さいね。

 

春の養生・まとめ

・内→外の力が働くので、発散させる fmj過去記事「春の養生・発散」を参照
・下→上の力が働き、上部に熱が上がるので、冷ます fmj過去記事「春の養生・清熱」を参照
・”気”が風の影響を受け不安定になりやすいので、”気”の流れをコントロールする肝蔵へ充分な栄養=血を送るために、胃腸にエネルギーを補給し、造血をサポートする。

 

編集後記

いにしえの時代では、どうやら1年の始まりの季節は春だったのではないか‥と睨んでいます。老廃物を出すというのが「リセット」を連想させるからかもしれません。1年間の老廃物を排出して、新しい自分に更新して、次の1年を迎える。日本特有の「春に新年度」という習慣とも相まって、実に爽やかな季節だと、改めて思います。

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lotas

自分や家族の体調不良がきっかけで、漢方に興味を持ちました。 2008年に国際中医薬膳師試験に合格。 漢方薬だけ、薬膳料理だけ、ではなく、暮らしのすべてが養生につながります。 子育てする人も、される人も、しない人も。 みんなが元気になれる”暮らしのヒント”をお伝えしていきます。

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