なお♪
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育児に認知行動療法を活用しよう (9)

ノートからの発見

ほっほい!
こんにちは,ドクターなお♪です。
毎日の育児に家事に,それにお仕事していらっしゃる方も,お疲れさまです♪

「育児に認知行動療法を活用しよう」シリーズ,第9回目です。

前回(第8回)は,実家を頼ることへの葛藤に弟との関係性が大きく影響しているらしいことに気付いたナナコさん。

そして今回は,どんなことを感じるのでしょうか?…

ナナコさんは,弟ハチロウさんに対するもどかしさと羨ましさが自分を気楽に実家に立ち寄らせなくさせていることに気がつきました。

…まさか結婚して家を離れてからも自分がハチロウのことをこんなに気にしてるなんて思わなかったな。でも,私の気持ちを楽にするにはもう少し実家をうまく頼れた方がいいんだよね,きっと。

気付きは進んだものの,ハチロウさんが実家で両親と一緒にいる限りはナナコさんは気軽に実家を頼ることが難しく感じられるようです。

そもそも,ちょっとしたことでこどもたちを怒ってばかりの自分の生活を振り返ろうと思って,認知行動療法に取り組みだしたナナコさん。でもここで「実家を頼れば楽になるかも→ハチロウさんがいる限り頼りにくい」と壁に突き当たってしまいました。

…それじゃ私,このまま気持ちを楽にすることなんてできないじゃん? そんなの嫌だ。やっぱり何とかしたい!

ナナコさんは初心にかえろうと,しばらくほったらかし気味になっていた認知行動療法の記録ノートを引っ張り出してきました。

改めて自分のノートを読み返すうちに,ナナコさんは面白いことを発見しました。

…こうしてこどもたちふたり比べてみると,よく泣くからかもしれないけど私はナナミよりムッタにイライラすることが多いんだなぁ。ムッタはもう小学生になったんだし,ちょっとはシャキッとしてくれたらいいのに。…ん?

シャキッとしたら,は…

「シャキッとしたら,か…」と思わずナナコさんは声に出して確かめてみました。

シャキッと,というのはナナコさんのお母さんの口癖。よくハチロウさんに向けて言っていた言葉です。

お母さんの口癖がいつの間にか自分に移っていたことがおかしくて,クスッとひとり笑ってしまったナナコさん。

…あの頃の母さんも,すぐ泣いちゃうハチロウをもどかしく感じてたんだろうな。姉の私でさえちょっともどかしかったもん。ムッタとこどもの頃のハチロウはどこか似ているのかもしれない。でも,あれ?

ナナコさんはふと真顔に戻りました。

…もしかしたら私,これまで気付かなかったけどいつの間にかムッタとハチロウを重ね合わせてみていたのかも。ムッタがうまくできないことがあったり泣いたりしたら「ほら,やっぱり男の子ってダメよね」って思って,ナナミが同じ失敗をしたときより余計に腹が立ってあれこれ口出してきたかもしれない。それに,ナナミだってふがいないムッタにイライラしてるかもしれないし,私がムッタに手を掛けてるのを羨ましく感じたりもしているはず。ナナミのほうが年下なんだから,私がムッタのほうばかり気にしてると感じたら面白いわけがないよね。

どうやら,ナナコさんがハチロウさんに感じていたもどかしさは実家への近寄りにくさだけでなくナナコさんの子育ての姿勢にも影響を及ぼしているようです…。

~ 編集後記 ~

またまたナナコさん,自分と弟との関係がナナコさんと実家の距離の取り方だけでなく,ナナコさんの育児のありかたにまで影響を与えていると気付いたようです。一緒に生活しているわけでもない弟との関係が自分にとってこんなにも重要なことかもしれないという発見はナナコさんをとても驚かせています。これからどんな工夫ができるのでしょうか。
次回は6月10日更新予定です。それでは,引き続きファミリーマネジメントジャーナルをお楽しみくださいませ♪

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児童精神科の勤務医をしています。児童思春期の心の悩み,発達障害支援,特別じゃない特別支援教育,育児支援,ワークライフバランスに興味があります。夫と小学生の息子との3人暮らしのなかで,私自身も母親としてあれこれ悩みながら日々育児に奮闘中です。子育ての負担やストレスはできるだけ軽くしたいし,せっかくならこどもの育ちを楽しみたいし,でもこどもの心はしっかりたくましく育てたい…と欲張りな願望をもっています。こちらでは,子育てが少しでも楽になるような考えかたやコミュニケーションのとりかたについて,迷ったり気付いたりしたことを中心にあれこれ書いていきたいと思います。

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