蓮花
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小さな社会、大きな家族

こんにちは。隔週金曜日担当、養生と手帳とライフログの蓮花(れんか)です。
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電車の中には「優先席」というものがありますよね。たいていは、車両の端の座席が優先席になっています。中華圏では「博愛座」といいます。写真は台湾の地下鉄のものです。「ひろい愛をもって、この席を譲ってあげてね」そんなメッセージがほのかに伝わってくるネーミングです。

アジアでは‥

アジアには仏教や儒教の教えが浸透しているせいか、お年寄りを労わる文化がありますよね。中国で地下鉄やバスに乗っていると、必ずと言っていいほど、お年寄りに席を譲る姿を見かけます。万が一、若者が気付かないフリでもしていようものなら、周りの大人から教育的指導が入ります。譲られたお年寄りは、「ありがとう」とにこやかにお礼を言って、席につきます。中国本土でも、台湾でも、香港でも、韓国でも、よく見る光景です。お陰で、これらの国に滞在する時は、乗り物の中でドキドキしてしまいます。お年寄りが乗ってくるだろうか‥どのタイミングで立ち上がればいいのだろうか‥立ち上がって「どうぞ」って言ってるスキに、他の人に座られちゃったりしやしまいか‥などなど。

日本では‥

日本でも、立っているお年寄りを見かけたら、席を立つようにしています。でもね‥日本のお年寄りは、遠慮する方が多い。いいのいいの、って固辞されることが多い。いえでも‥と押し問答している間に、金髪の若者に座られてしまったことも1回や2回じゃありません。

いえいえ、若者のモラルの低下のせいじゃない。それだけ長い時間、席が空いてたってことなのだから。私が立ち上がるタイミングが悪かったのかもしれないし。

でもね‥「どうぞ」って言ったら「ありがとう」って快く座って欲しいんです。最近のお年寄りは、なんだかとっても遠慮している気がする。何に対しても。そして、その原因は私たちの世代が作ってしまっているのかもしれない。お年寄りに限らず、優先席に座るはずの人たちを、知らず知らずのうちに追い詰めてしまっているのかもしれない。近頃は、そんなふうに思うのです。

博愛とは‥

家族というのは社会のいちばん小さな単位だ‥という言い方をよくしますね。で、あれば。社会は大きな家族である、という逆説も成立するかもしれません。本当の家族のように密度の濃い関係ではないけれど、うすーく、ゆるーくつながっている。自分の家族じゃないけれど、なんとなく視界の端に捉えていて、助けが必要なら手を差しのべる。それこそが「博愛」マインドなんじゃないだろうか‥?若い頃には考えもしなかったことですが、なんだか最近こんな考えが浮かんできます。

 

トシのせいですかね‥

 

 

編集後記

上海の地下鉄に掲出されている優先席のステッカーには「こんな人に譲ってあげてね」という表記があります。全て漢字ひと文字で表現されていて、老、弱、病、孕、残‥とあります。順に老人、子ども、病人、妊婦、障害者、という意味なのですが、はじめは「残」の意味が解りませんでした。中国語の「残」という文字には、不完全、欠けている、などの意味があることを知ったのは、最近のことです。余りにもストレート過ぎると交通局も感じたのか、新しい車両には日本のようなイラスト表示がされているようです。

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lotas

自分や家族の体調不良がきっかけで、漢方に興味を持ちました。 2008年に国際中医薬膳師試験に合格。 漢方薬だけ、薬膳料理だけ、ではなく、暮らしのすべてが養生につながります。 子育てする人も、される人も、しない人も。 みんなが元気になれる”暮らしのヒント”をお伝えしていきます。

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