なお♪
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こども性善説とこころのつぶやき

こどもを見ていて腹が立つとき

ほっほい!
こんにちは,ドクターなお♪です。
毎日の育児に家事に,それにお仕事していらっしゃる方も,お疲れさまです♪

先日から「こども性善説」のことを取り上げさせてもらっているなかで,前回の記事では「Collaborative Problem Solving(大人とこどもが共働して問題を解決する方法)」について書かれた本のことをご紹介しました。

本当にいい本なので,もう一度リンクを貼っておきますね。ぜひたくさんの方に読んでいただきたいのです♪

「教師と親のための 子どもの問題行動を解決する3ステップ」
CPS

さて。
実際子育てをしていると,こどもに対して腹が立つことってありますよね。

その時の自分自身が考えていることをことばにしてみると,こころのなかにどんなセリフが浮かんでいるでしょうか。「育児に認知行動療法を活用しよう」に出てきた「考え(思考)」とか「こころのつぶやき」にあたる部分です。

たとえば。
急ぎの作業をしているときにこどもがそばにやってきて,あれこれ話し掛けたりじゃれついたりそこらへんの大事そうなものを触りまくったりされたとしたら,私は腹が立ちます。みなさんはいかがですか?

そのときの私のこころに浮かぶセリフはだいたいこんな感じです。

「私が忙しそうなことくらい,見りゃわかるでしょ! ちょっとくらい待っててよ!」

もちろん,こんなシチュエーションに出くわしたとき,私がこころに浮かんだとおりのセリフをこどもに向かって吐くとは限りません(吐かないとも限りませんが…)。

でもおそらく,私が発することばにはイライラ&キィーッとなっている私の気分が乗っかってくるだろうと思うのです。

こどもの行動を「こども性善説」で振り返ってみる

さきほど,子育てをしていてこどもに腹を立ててしまいそうな場面での,私のこころのつぶやきを挙げてみました。

みなさんのなかにも同じようなこころのつぶやきが浮かんだ方がいらっしゃるかもしれませんし,これとは違うつぶやきが浮かんだという方もいらっしゃるかもしれません。

ここで,こどもの行動を「こども性善説」の視点から振り返って,こころのつぶやきの妥当性を検証してみたいと思います。

この場面を「こども性善説」…つまり「すでに自分たちがどのように振る舞うべきかを知っている,そして自分自身が正しく振る舞いたいとすでに望んでいる」という考えかた…で改めてみてみると,もしもこどもに私の忙しさが伝わっていたとしたら,きっと「お母さんにちょっかいを出さずにいよう,邪魔せずにいたい」と思ってくれているはずです。それでも待てなかったということは,次のような可能性が考えられそうです。

(1) 私の様子を見ただけでは忙しいとはわからなかった
(2) 忙しいとわかっていたが,「待つ」だけの忍耐力がなかった
(3) 忙しいとわかっていて少し待てたが,長すぎて待ちきれなかった
(4) 忙しいとわかって少し待てたが,どのくらい待つか見通しが立たずに待ちきれなかった

自然に湧き上がってきた私のこころのつぶやきは「こどもは母親の様子を見れば忙しいとわかるものだ」「こどもは待つだけの忍耐力を十分持っているものだ」という前提に立って,こどもができるはずのことをしないことに対する怒りやいらだちがベースになって生まれたものでした。

でも「こども性善説」の考え方で見直してみると,「私の様子を見ても忙しいとわからなかった」「待つ力を十分持っていなかった」…つまり,こどもには理想どおり振る舞うだけの能力(スキル)が不足していたという見方になります。

ということは,残念ながら私のこころのつぶやきはこどもに対してさっぱり役に立たないものだったわけで…。

こどもに本当に必要なのは「できるはずでしょ,やんなさいよ」というメッセージではなく,できないことをわかってもらったり,どうすればできるかを教えてもらったりすることであるはず。

こどもの行動に腹が立ったりイライラしたりするとき,こんなふうに自分自身のこころのつぶやきを思い出して,こどもの行動を「こども性善説」というフィルターを通して眺め返して比べてみることで,こころのつぶやきを変身させたり気分を変えたりして,こどもへの関わりかた・反応も変化させることができそうですね。

 

~ 編集後記 ~

Collaborative Problem Solving(協働的問題解決)についてご紹介するにあたって,まずはこれまでシリーズで書いてきた認知行動療法にも登場した「こころのつぶやき」にスポットを当ててみました。
親子で協働的問題解決をするとき,自分の相棒であるこどもをネガティブに見てしまうことはとてももったいないこと。せっかくタッグを組むのですから,「できるくせに手抜きしてやる気がない」とみなしてそこを責めるよりも「まだ発展途上だけど,意欲は十分」とみて相棒の成長を見守るほうがずっといい関係が作れそうですよね。
それでは,引き続きファミリーマネジメントジャーナルをお楽しみください♪

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児童精神科の勤務医をしています。児童思春期の心の悩み,発達障害支援,特別じゃない特別支援教育,育児支援,ワークライフバランスに興味があります。夫と小学生の息子との3人暮らしのなかで,私自身も母親としてあれこれ悩みながら日々育児に奮闘中です。子育ての負担やストレスはできるだけ軽くしたいし,せっかくならこどもの育ちを楽しみたいし,でもこどもの心はしっかりたくましく育てたい…と欲張りな願望をもっています。こちらでは,子育てが少しでも楽になるような考えかたやコミュニケーションのとりかたについて,迷ったり気付いたりしたことを中心にあれこれ書いていきたいと思います。

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