島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
坂根week「人生がときめく片づけの魔法」 の紹介連載もいよいよ最後の5日目となりました。
今日は全体を通して感じたことを書いてみたいと思います。
テクニックではなく、生き方を説く本
具体的なテクニックの記載もあるけれども、本書の中で一貫して主張されているのは「それ、本当にときめきますか?」という問いかけです。
「ときめくかどうか」を判断基準にモノを捨てる片づけ術は、シンプルだから忘れることも無いし、考え方として身に付いた後は大きく迷わなくなります。
日常が判断力磨きをしながら生きるような生活に。
これは単なる片づけ習慣に留まらず、生き方の変革と言えるほどのパラダイムシフトだと思います。大げさかもしれませんが。
そして、小手先のテクニックではないから、リバウンドもしないわけです。
ときめくものしか残っていない家にすることは、ときめく行為であり、「片づけ」が大して苦にならない。
モノに対する考え方:あなたの持ちモノは、あなたの役に立ちたいと思っている
家の中にあるすべてのモノは、あなたの役に立ちたいと思っています。
(中略)
あたりまえのことのようですが、モノがおうちにあることって、ものすごいご縁だとおもいませんか。たとえば、一着のシャツ。たとえそれが工場で大量生産されていたモノだとしても、あなたがその日にそのお店で買って持って帰ってきたそのシャツは、世界でたった一つしか存在しません。
モノとのご縁は、人と人とのご縁と同じくらい、貴重で尊い出会いなのです。
だから、そのモノがあなたの部屋にやってきたのには、必ず意味があるはずです。
こういうと、「じゃあ、この服は長い間ぐちゃぐちゃのまま放置してしまったから、なんだか恨めしそうに見える」「使ってあげなきゃ、呪われそう」とおっしゃる方がいます。
けれど、これまでの経験の中で、いわゆる「恨めしそう」なモノなんで、本当にただの一つも見たことがありません。それは持ち主自身が、罪悪感から勝手にそう感じてしまっているだけです。では、部屋にある「あなたが”ときめいて”いないモノ」はどう思っているのかというと、純粋に「外に出たい」と思っています。モノ自身、クロゼットのこの場所にいることで、「今のあなた」を幸せにしていないことを、何よりも知っているのです。
すべてのモノは、あなたの役に立ちたいと思っています。モノは、捨てられて燃やされたとしても「あなたの役に立ちたい」というエネルギーは残ります。
(中略)
だから、モノを捨てるときは、「あーは、全然使わなかったなあ」とか「まったく使わなくて、ごめんなさい」というふうに思うのではなくて、「私と出会ってくれてありがとう」「いってらっしゃい!また戻ってきてね」と元気に送り出してあげるのが正解です。
今はもうときめかなくなったモノを捨てる。それは、モノにとっては新たな門出ともいえる儀式なのです。ぜひその門出を祝福してあげてください。
モノは、手に入れたときだけでなく、捨てられるときにもいっそう輝くのだと、私は思います。
(P251-253)
捨てられるモノ達にも役割がある、と著者は言います。捨てられていくモノ達の役割は「あなたには不要なモノだということを気付かせてくれたこと」。
そして、モノ自身も、そこにいてあなたのためになっていないことをわかっている。
だから、要らなくなったモノを捨てるのに必要以上の罪悪感を感じる必要は無く、「今までありがとうございました」と感謝を告げてお別れをする。
モノを捨てることは、モノを自由にしてあげること。
お互いにとってハッピーなこと。
人生は感じ方次第で幸せにも不幸にもなる
こういう考え方ができることが素敵だ、と私は感じます。
人が人生に幸せを感じられるかどうかは、自分がどう感じるか、考えるか、によるところが大きいと思うから。
モノに対する考え方を教えてくれた本書には、とても感謝しています。
本書の著者には、自分と同じ臭いを感じる
一応お断りしておくと、一方的に私がそう思っているだけです。おこがましいかもしれません。
ニッチな分野で独自理論を展開
似ていると思うのは、人が余り興味を持たないところにのめり込んでやるところ。
私も競合が居ないニッチな分野を攻めたがる傾向があります。
ブログのネタも、人が書いていない分野の方が燃えます。
面倒臭さをないがしろにしない
「面倒くさいことは続かない」というスタンスも似ていると思います。
自分を含めほとんどの人間は、ある水準以上の面倒臭さを克服できない。
誰にでもできる普遍的なテクニックに達するためには、とことんまで面倒臭さを減らす「面倒臭さダイエット」が必要だと思います(今思いついたフレーズです)。
経験ベース、実践ベース
工夫を実践しながら試してみる、経験ベース型なところも共感する部分です。
理想や理論を語るのではなく、経験の積み重ねで得られた経験知が書かれています。
どれも、自分の多くの試行錯誤や、多くのクライアントを導いてきた経験に裏打ちされたやり方が元になっている。
多くの人がリバウンドせずに継続できているのは、そこに真理があるのだと思います。
この著者が「ときめきを軸に判断すると後悔しない」というのなら、それは「うまくいくやり方」なのだろう、と感じます。
編集後記
まだ読んでいませんが、続編も出ているみたいですね。
もしかすると、出版社の思惑による「二匹目のどじょう」狙いの本なのかもしれません。
それでも著者買いしてみようかな、と思わせるだけの力が第一作にあったと思います。
私の場合は、今回も移動時間にオーディオブックで聴く形になりそうです。
良かったら、紙の本も買う、というパターンかな。

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人生がときめく片づけの魔法2
- 近藤麻理恵
- 定価:1512円
■お子様がいるあなた
部屋が散らかる大きな原因は子ども。
遊ぶのが仕事とはいえ、盛大に散らかされた後は思わず目を塞ぎたくなりますよね。
「片づけなさい!」と叱っても、片づけ方を必死に教えても上手くはいきません。
おもちゃはカテゴリーが多く、子どもにとっては仕分けるのは大変なのです。
実は、意外な◯◯の片づけかたを身につけさせることで、自然と片づけが得意になっていきます。
本書でご紹介している方法を、ぜひあなたのお宅でもやってみてください。
(FeBeの紹介文より)
↑この紹介文はそそるものがありますね。
というのも、一作目は一人暮らしの女性か、主婦がメインターゲットのように感じられました。
一作目の対策だけでは、家に「散らかすことこそ我が仕事」と思っているちびっ子がいるような、育児真っ最中世代の共働き世帯では、根本的解決は難しいと思います。
子供はときめきで判断してモノを捨ててくれないし、ウチの子の場合、片づけようという動機もほとんど無い様子ですから。
聴いてみて、子供対策のヒントが何か得られると良いです。
さて、来週はお待ちかね、としさん(@toshi586014)のエッセイweekです。お楽しみに。
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