ほっほい!
こんにちは,なお♪です。
毎日の育児に家事に,それにお仕事していらっしゃる方も,お疲れさまです♪
長かった夏休みも明けて,子どもの成長や変化を感じている親御さんも多いのではないかと思います。こどもの心はいつも育ちたがっているはずだし,実際毎日少しずつ育ち続けていると思うのですが,7月の記事に続いてDiamondさんの論文から「こどもの実行機能」を育てる方法について考えてみたいと思います。
1. コンピュータを使ったトレーニング
2. 身体を使った活動
3. 学校のカリキュラム
のうち,今回は2つめ,「身体を使った活動」についてです。
身体を使った活動にもいろいろありますが,まずは有酸素運動から。
小学校4-6年生の児童を,週3回,30分間徐々に負荷を上げながらランニングをさせるグループと通常の体育の授業を受けるグループに分けて,12週間後に比較したところ,ランニングしたグループのほうが創造性を調べるテストで高い得点を取ることができたという研究があります。
座りがちで体重の重い7-11歳のこどもを3グループに分けて行われた研究では,1日20分の,または40分の有酸素運動(走る,縄跳び,バスケットボールやサッカー)を3か月間させた2つのグループと,運動をさせなかったグループを比較したら,40分運動したグループのほうは運動しなかったグループより(選択的注意以外の)実行機能と算数の能力が高くなっていたという報告もあります。このとき試しに機能的MRIを撮影してみると,運動することによって左右の前頭葉が活性化されていたこともわかったそうです。
また,7-9歳のこどもを対象とした研究では,1日2時間の運動をしたグループと運動しなかったグループの両方に高い負荷のかかるワーキングメモリ課題をさせたところ,運動したグループのほうが成績よかったというデータもあります。
そして,格闘技でもこどもの実行機能を高められるという報告もあります。
伝統的テコンドー(近代テコンドーよりも礼儀や自己洞察を重視するのだそうです)を習ったこどもと通常の体育の授業を受けたこどもを比較すると,テコンドーをしたグループのほうがこのとき調べた実行機能の全項目で優れていたそうです。ワーキングメモリを必要とする暗算の能力も上がっていました。また面白いことに,伝統的テコンドーによる実行機能上昇の効果は,学年が高いほうが,そして女児より男児のほうが高かったのだそうです。
運動や格闘技など身体を動かすことで,こどもの学校生活や日常生活で必要になる実行機能をアップさせることができるなんて面白いですよね。
思いっきり走り回れるような空地が少なくなったり,ゲーム機の普及や放課後の塾通いで外遊びの時間が少なくなったりしている今のこどもたち。
前回の記事で川島隆太先生のこども時代の遊びについて少し触れましたが,たくさん身体を動かして遊ぶ時間を増やすようにすると,勉強がしやすくなったり大事なことをしっかり考えたりできるようになるのかも?
親としてもこどものために意識してあげたいですね。
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